「何芯引けばいいか」で迷う電工へ。照明・スイッチ回路の芯数と繋ぎ方を図解で解説

【必殺スキル】現場技術と手順
照明・スイッチ回路の芯数と繋ぎ方|電工クエスト

複線図を書かなくても結線できる。
照明・スイッチ回路の「芯数と繋ぎ方」の判断法

天井内にジョイントボックスを設けるとき「スイッチには何芯引けばいいのか」「照明には何芯必要なのか」「ジョイントボックスの中でどれとどれを繋ぐのか」

これが即断できるようになると、配線の段取りが格段に速くなる。

①まず「役割」で線を分類する

現場では色が当てにならない場面が多い。白線が非接地側として使われていたり、テープ補修で色が不明だったりする。だから色ではなく「役割」で線を考える。

電気回路の線には3種類の役割しかない。

非接地側
電源から出てスイッチを通り照明に届く線。常に電圧がかかっている。スイッチはこの線の途中に入る。
接地側
スイッチを通らず照明に直接繋がる線。電源に戻る側。スイッチボックスの中でスイッチ端子には絶対に繋がない。
スイッチ戻り
スイッチのON/OFFで電圧が変わる線。スイッチの出口から照明へ向かう。「スイッチを通過した後の非接地側」のこと。

②覚えるルールは2つだけ

ルール1:接地側はスイッチを通らない
接地側の線はスイッチボックスの中でスイッチ端子には繋がない。照明へ向かう接地側と直接繋いで送り出すだけ。
ルール2:非接地側がスイッチを通って照明に届く
非接地側→スイッチ入口→スイッチ出口(スイッチ戻り)→照明の順番で電気が流れる。

③基本構成:電源→JB→スイッチ・照明

最もよくある構成がこれだ。電源から天井内のジョイントボックス(JB)に入り、そこからスイッチへ・照明へそれぞれ分岐する。

電源 (分電盤) 2芯ケーブル ジョイント ボックス (天井内) 2芯 スイッチ SW 2芯 照明器具 💡 SW戻り 非接地側 接地側 スイッチ戻り
基本構成:JBからスイッチと照明に分岐する配線

④何芯必要か?判断の考え方

スイッチへのケーブルは何芯か

スイッチボックスとJBの間に必要な線を考える。スイッチに「行って帰ってくる」線だけ必要だ。

非接地側
JBからスイッチの入口へ
スイッチ戻り
スイッチの出口からJBへ帰ってくる
✅ スイッチへのケーブルは 2芯 でよい
※パイロットランプを設ける場合は接地側も必要になるため3芯

照明器具へのケーブルは何芯か

照明器具に必要な線を考える。

スイッチ戻り
JBから照明の非接地側入口へ
接地側
JBから照明の接地側へ
✅ 照明へのケーブルは 2芯 でよい

芯数まとめ表

区間芯数含まれる線の役割
電源→JB2芯非接地側・接地側
JB→スイッチ2芯非接地側・スイッチ戻り
JB→照明2芯スイッチ戻り・接地側
3路スイッチ間(渡り線)3芯渡り線×2・スイッチ戻り

⑤JBの中でどれとどれを繋ぐか

JBに集まる線は合計6本。役割ごとに分けて考えると迷わない。

ジョイントボックス(天井内) 電源から 非接地側 接地側 繋ぐ 繋ぐ 繋ぐ スイッチへ 非接地側 SW戻り 照明へ SW戻り 接地側 非接地側 接地側 スイッチ戻り
JB内の結線:役割が同じ線同士を繋ぐだけ

繋ぎ方の3原則

① 非接地側同士を繋ぐ
電源の非接地側
スイッチへの非接地側
圧着・接続
② 接地側同士を繋ぐ
電源の接地側
照明への接地側
圧着・接続
③ スイッチ戻り同士を繋ぐ
スイッチから帰るSW戻り
照明への非接地側入口
圧着・接続
⚡ ギルドマスター・モリの現場メモ
JBの中で迷ったときの手順はこれだ。

①まず電源の2本を特定する(検電器で非接地側を確認)
②スイッチへのケーブルの2本を特定する
③照明へのケーブルの2本を特定する
④役割ごとに分類してから繋ぐ

「この線は何の役割か」が分かれば、どれと繋ぐかは自然に決まる。色で判断せず検電器で確認する習慣をつけると、どんな現場でも対応できる。

⑥3路スイッチの場合(天井内JBから分岐)

ブレーカーから天井内JBに2芯が入り、そこから3路SW-A・3路SW-B・照明にそれぞれ分岐する。

各区間の芯数と線の役割

区間芯数線の役割
ブレーカー → JB2芯非接地側 接地側
JB → 3路SW-A3芯非接地側→COM 渡り線1番 渡り線3番
JB → 3路SW-B3芯SW戻り←COM 渡り線1番 渡り線3番
JB → 照明2芯SW戻り 接地側

完全結線図

ブレーカー (分電盤) 2芯 天井内JB ①非接地側 ④渡り線1番 ④渡り線3番 ③SW戻り ②接地側 3芯 3路SW-A COM 1番 3番 内部で切替 3芯 3路SW-B COM 1番 3番 内部で切替 2芯 💡 照明器具 非接地側 接地側 渡り線1番 / SW戻り 渡り線3番
JBから各方向に3芯・3芯・2芯が出て、スイッチ内部で切り替わる
⚡ ギルドマスター・モリの現場メモ
3路スイッチで一番多い間違いが「COM端子に渡り線を繋いでしまう」ことだ。

器具を外す前に必ずスマホで写真を撮る。どの端子に何の線が繋がっていたかを記録してから作業する。COMに来ていた線がCOMに戻るように結線する。この確認だけで大半のミスは防げる。

まとめ:現場で使う判断の流れ

1
色で判断しない。検電器で非接地側接地側を確認する
2
スイッチへのケーブルは2芯(非接地側+スイッチ戻り)。接地側は不要。
3
照明へのケーブルは2芯(スイッチ戻り+接地側)。
4
JBの中は役割が同じ線同士を繋ぐだけ。非接地側同士・接地側同士・スイッチ戻り同士。
5
3路スイッチ間は3芯。COMは電気の入口か出口。1番・3番は渡り線。

この考え方を身につければ、色が当てにならない現場でも
正しく結線できるようになる。⚡️

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