複線図が書けなくて技能試験を落とした人へ。現役電工が教える「5ステップ」で必ず書ける複線図の書き方

【昇級試験】資格合格の試練

技能試験の練習中、こんな経験はありませんか?

「単線図を見ても、何をどこにつなげばいいか全然わからない」 「複線図の本を読んでも、いざ自分で書こうとすると手が止まる」 「制限時間40分なのに、複線図だけで20分かかってしまう」

正直に言います。複線図は**「書き方の手順」を知らないまま練習しても絶対に上達しません。**

現役電工6年目の私も、試験前はまったく同じ状態でした。でも「5つのステップ」を決めてから、複線図を書くスピードが劇的に上がりました。

この記事では、その手順をそのまま教えます。


そもそも複線図とは何か

試験で渡される「単線図」は、電気回路を簡略化した図です。1本の線が実際には複数の電線を表しています。

「複線図」は、その単線図を「実際に何色の電線をどこにつなぐか」まで書き起こした図です。施工するためのリアルな設計図だと思ってください。

技能試験では、単線図を見て頭の中で複線図に変換し、実際に配線する力が問われます。複線図を紙に書く義務はありませんが、書かないと配線ミスが起きます。 試験時間40分のうち3〜5分で書けるようになることが合格への近道です。


複線図が苦手な人が陥るパターン

複線図が書けない人のほとんどは、「全体を一度に理解しようとする」という間違いを犯しています。

回路全体を頭に入れようとするから混乱するんです。複線図は決まった順番で部品ごとに追いかければ、必ず書けるものです。


【5ステップ】複線図の書き方

練習に使う単線図を手元に用意してから読んでください。令和7年度の候補問題であればどれでも構いません。


STEP 1|電源線を書く(接地側・非接地側)

まず電源から書きます。

  • 白線(接地側・N) を下側に引く
  • 黒線(非接地側・L) を上側に引く

この2本が全ての基本になります。色を間違えないように、最初から色鉛筆を使って書くことをおすすめします。

ポイント:白はN(Neutral=中性線)、黒はL(Line=ライン)と覚える


STEP 2|接地側(白線)をコンセントとランプに直接つなぐ

白線(接地側)はスイッチを通らず、直接コンセントと電灯(ランプ)につなぎます。

なぜかというと、接地側はスイッチで切る必要がないからです。感電防止の観点から、接地側は常に「0V側」として機器に接続しておく必要があります。

具体的には:

  • コンセントの「W」刻印側(左の穴)に白線をつなぐ
  • ランプレセプタクルのネジが「受け金具(外側)」に白線をつなぐ

ポイント:白線はスイッチを通らない。これだけ覚えれば STEP 2 は完了


STEP 3|非接地側(黒線)をコンセントとスイッチにつなぐ

黒線(非接地側)はコンセントとスイッチの片側につなぎます。

  • コンセントの「W」刻印なし側(右の穴)に黒線をつなぐ
  • スイッチの電源側端子に黒線をつなぐ

スイッチには「電源からの黒線」と「器具へ行く線」の2本がつながります。このステップでは電源からの黒線だけ書けばOKです。

ポイント:黒線はスイッチの「入口」側につなぐ


STEP 4|スイッチと対応する器具をつなぐ

スイッチの「出口」側から、対応する電灯(ランプ)に線を引きます。この線の色は赤または白を使います(黒はすでに使ったので)。

試験ではスイッチ記号の横にアルファベット(イ・ロ・ハ)が書いてあり、同じ記号のランプと対応しています。

  • スイッチ「イ」→ 電灯「イ」へ線を引く
  • スイッチ「ロ」→ 電灯「ロ」へ線を引く

ポイント:スイッチとランプは記号を合わせてつなぐ。この接続を間違えると不合格一直線


STEP 5|接続点(ジョイントボックス内)を確認する

最後に、ジョイントボックス(差込コネクタや差込形コネクタ)の中でどの線を束ねるかを整理します。

電線の本数と色を確認して、接続の組み合わせをメモしておくと施工中に迷いません。

例:

  • 白線3本を束ねる → 差込コネクタ3本用
  • 黒線2本・赤1本を束ねる → 差込コネクタ3本用

ポイント:差込コネクタの本数を確認してから施工を始める。足りなくてもらいに行く時間は試験では致命傷


ギルドマスター・モリの現場メモ|複線図で一番やりがちなミス

試験で受験者がやりがちなミストップ3を教えます。

ミス①:白線と黒線を逆につなぐ

接地側(白)と非接地側(黒)を逆につなぐと、スイッチを切っても器具側に電圧がかかった状態になります。感電のリスクがあるため、試験では「重大欠陥」として即不合格です。STEP 2・3 を必ず守ってください。

ミス②:スイッチと器具の記号(イ・ロ・ハ)を見間違える

「スイッチイ」が「電灯ロ」につながっていると、別の電灯がON/OFFされてしまいます。複線図を書き終えたら、スイッチ→器具の対応を一度指で確認してください。

ミス③:差込コネクタの本数が足りない

複線図を書かずに施工すると、後から「コネクタが1個足りない」と気づくことがあります。施工前に差込コネクタの必要数を複線図から数えておくと防げます。


技能試験で使う工具について

複線図を素早く書くためには、練習量が最も重要です。しかし工具が使いにくいと練習の質が下がります。

技能試験の練習で最もよく使われる工具セットはホーザンDK-28です。試験に必要な工具が一式揃っており、VVFケーブルのストリップからランプレセプタクルの接続まで、試験の全工程をカバーしています。

工具の詳細はこちら → 【最強装備】ホーザンDK-28レビュー|技能試験に必要な工具が全部揃う


候補問題ごとの複線図パターン

令和7年度の技能試験候補問題は13問公表されています。複線図のパターンは大きく3種類に分けられます。

パターンA:スイッチ1個・電灯1個(最もシンプル)

候補問題の中で最もシンプルな構成です。STEP 1〜5 をそのまま使えます。複線図の練習はここから始めてください。

パターンB:スイッチ複数・電灯複数(標準)

スイッチが複数になるだけで、ステップは同じです。イ・ロ・ハの対応を間違えないように、複線図に色鉛筆で対応線の色を書き込んでから施工するのがおすすめです。

パターンC:3路スイッチ・4路スイッチ(難易度高)

3路スイッチが入る問題は配線が複雑になります。「0端子同士を結ぶ」「1・3端子を交差させる」というルールを先に覚えてから複線図を書いてください。

3路スイッチの複線図については別記事で詳しく解説します。


まとめ|複線図は「手順」で覚える

複線図が書けない理由は才能ではなく、正しい手順を知らないことです。

今日紹介した5ステップをもう一度まとめます。

  1. 電源線を書く(白・黒)
  2. 白線をコンセントと電灯に直接つなぐ
  3. 黒線をコンセントとスイッチの入口につなぐ
  4. スイッチの出口と対応する電灯をつなぐ
  5. ジョイントボックス内の接続を確認する

この順番を体に染み込むまで繰り返してください。10回書けば体が覚えます。

技能試験は7月18日・19日です。残り約1ヶ月、毎日1問練習すれば十分間に合います。

筆記試験の知識が不安な方はこちらも合わせてどうぞ。 → 第2種電気工事士 筆記試験対策クイズ500問【無料・解説付き】電気工事図記号 完全一覧

合格報告、待っています⚡

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