「この端子、どの圧着ペンチで使うんだっけ?」 「裸端子と絶縁端子って何が違うの?」 「CEって何の略?リングスリーブと何が違う?」
電気工事の現場では、圧着端子の種類が多すぎて混乱することがあります。リングスリーブだけ覚えていたのに、現場に出たら聞いたことのない端子が出てきた、という経験をした電工は多いはずです。
この記事では、現場でよく使う圧着端子の種類と見分け方、そして端子ごとの対応圧着ペンチを解説します。
圧着端子の種類一覧
現場でよく使う圧着端子はこれだけあります。
| 種類 | 主な用途 | 対応ペンチ |
|---|---|---|
| リングスリーブ | 電線同士の接続(単線・より線) | リングスリーブ用圧着ペンチ |
| 裸圧着端子(丸型) | 機器への接続(ビス留め) | 裸端子用圧着ペンチ |
| 裸圧着端子(棒型) | ブレーカー等の差込端子 | 裸端子用圧着ペンチ |
| 裸圧着端子(フォーク型) | ビス留め・取り外し頻度が高い箇所 | 裸端子用圧着ペンチ |
| 絶縁被覆付き圧着端子 | 細線・制御線の端末処理 | 絶縁端子用圧着ペンチ |
| CE(絶縁被覆付閉端接続子) | ボックス・機器内での結線、より線を伴う結線 | CE用圧着ペンチ |
| RJ45コネクタ | LANケーブルの端末処理 | LANケーブル用圧着ペンチ |
| 同軸コネクタ | 同軸ケーブルの端末処理 | 同軸ケーブル用圧着ペンチ |
リングスリーブは別記事で詳しく解説しています。→ リングスリーブのサイズ判定・圧着マーク完全ガイド
裸圧着端子(丸型・棒型・フォーク型)
特徴
「裸(はだか)」という名前の通り、絶縁被覆がついていない金属むき出しの圧着端子です。電線の端末に取り付けて、機器のネジ端子や差込端子に接続するときに使います。
丸型(R型)
端子の先端が丸い輪になっているタイプです。機器のビス(ネジ)に輪を通してビスを締めて固定します。取り付け・取り外しの際はビスを完全に外す必要があります。
選び方のポイントは「電線の太さ(sq)」と「ビスの径(mm)」の2つです。電線2sqなら「2-4」(2sqの電線、4mmのビス用)のように表記されています。
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棒型(棒端子)
先端が棒状になっている圧着端子です。より線導体が接続できない「単線導体のみ接続可能な端子台」に使用します。より線の先端に棒端子を圧着することで、単線導体専用の端子台にも安全に接続できます。
制御盤や分電盤内、器具内の配線でよく使います。
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フォーク型(Y型)
端子の先端がフォーク(Y字)の形をしているタイプです。丸型と同様にビス留めで使いますが、ビスを完全に外さなくても横から差し込めるのが特徴です。取り外し頻度が高い箇所や、スペースが狭くてビスを完全に外せない場所で重宝します。
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裸圧着端子用の圧着ペンチ
裸圧着端子専用の圧着ペンチが必要です。リングスリーブ用とは別物なので注意してください。端子のサイズ(sq)に合わせてダイス(圧着する溝)を選んで圧着します。
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絶縁被覆付き圧着端子
特徴
裸圧着端子に絶縁被覆(プラスチックのカバー)がついたタイプです。接続部が絶縁されているため、感電リスクが低く、細線・制御線の端末処理によく使われます。
色でサイズを見分けます。
| 色 | 対応電線サイズ |
|---|---|
| 赤 | 0.5〜1.25sq |
| 青 | 1.25〜2sq |
| 黄 | 2〜5.5sq |
「赤・青・黄」の順番で大きくなると覚えておけば現場で迷いません。
主な用途
制御盤内の配線・センサーの配線・インターホンや弱電設備の端末処理など、細い電線を使う場面でよく使います。
絶縁端子用の圧着ペンチ
絶縁被覆付き端子専用の圧着ペンチが必要です。ラチェット機能付きのものを選ぶと、確実に圧着できて作業ミスが減ります。
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CE(絶縁被覆付閉端接続子)
CEとは何か
CEは「絶縁被覆付閉端接続子」のことです。形状はリングスリーブに近く、絶縁被覆がついています。0.5mm²以上の電線をより線・単線に関わらず安全に接続できるのが特徴です。
リングスリーブとの違いは「絶縁被覆がついている点」です。
主な用途
電源線と器具から出ているより線を接続する場面でよく使います。ボックス内や機器内での結線、より線を伴う結線での使用が主な用途です。
見分け方・選び方
CEは接続する電線の合計断面積に合わせてサイズを選びます。
| 品番 | 電線抱合範囲(合計断面積) | 定格電流 |
|---|---|---|
| CE-1 | 0.5〜1.75mm² | 7A |
| CE-2 | 1.0〜3.0mm² | 12A |
| CE-5 | 2.5〜6.0mm² | 17A |
| CE-8 | 4.0〜9.0mm² | 23A |
電源線と器具からのより線を接続する場合、両方の電線断面積の合計がこの範囲に収まるサイズを選んでください。異なる太さの電線を組み合わせる場合も合計断面積で判断します。
CE用の圧着ペンチ
CE専用の圧着ペンチが必要です。リングスリーブ用とは異なるので、必ずCE対応のものを使ってください。
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LANケーブル用(RJ45コネクタ)
特徴
LANケーブルの端末に取り付けるコネクタです。8本の細線を正しい順番に並べてRJ45コネクタに差し込み、専用の圧着ペンチで圧着します。
配線順(T568B規格)
現場では「T568B」という規格が一般的です。
| ピン番号 | 色 |
|---|---|
| 1 | 白/橙 |
| 2 | 橙 |
| 3 | 白/緑 |
| 4 | 青 |
| 5 | 白/青 |
| 6 | 緑 |
| 7 | 白/茶 |
| 8 | 茶 |
この順番を間違えると通信できないので、圧着前に必ず確認してください。
LANケーブル用圧着ペンチの選び方
RJ45専用の圧着ペンチが必要です。ストリッパー・カッター機能が一体になったものを選ぶと、1本の工具でLANケーブルの端末処理が完結します。
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同軸ケーブル用
特徴
テレビアンテナや防犯カメラの配線で使う同軸ケーブルの端末に取り付けるコネクタです。ケーブルの種類(S-5C-FB・S-4C-FB等)とコネクタの種類(F型・BNC型等)を合わせて選ぶ必要があります。
同軸コネクタの種類
| コネクタ | 主な用途 |
|---|---|
| F型 | テレビアンテナ・BS/CS |
| BNC型 | 防犯カメラ・監視システム |
| RCA型 | 映像・音声機器 |
同軸用圧着ペンチの選び方
同軸専用の圧着ペンチが必要です。ケーブルのサイズ(4C・5C等)に対応しているか確認してから購入してください。
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ギルドマスター・モリの現場メモ|圧着ペンチは「専用工具」を使う
圧着作業で一番やってはいけないのは「ペンチで代用する」ことです。圧着ペンチは端子を適切な圧力で変形させて電線と密着させる工具です。普通のペンチで叩いたり挟んだりしても、見た目は圧着できているように見えて、実際は接触不良が起きていることがあります。
接触不良は火災や機器の故障につながります。「専用工具がなかった」は現場では通用しない言い訳です。端子の種類ごとに専用の圧着ペンチを揃えておくことが、現場でのトラブルを防ぐ一番の近道です。
まとめ|端子の種類と対応ペンチを覚えれば怖くない
圧着端子の種類は多いですが、「何のために使うか」を理解すれば自然と見分けられるようになります。
- 電線同士をまとめて接続(単線・より線)→リングスリーブ
- 機器のビスに固定→裸圧着端子(丸型)
- ビスを緩めて横から着脱→裸圧着端子(フォーク型)
- 単線導体のみの端子台により線を接続→裸圧着端子(棒型)
- 細線の端末処理→絶縁被覆付き圧着端子(赤・青・黄)
- ボックス・機器内でより線・単線を安全に結線→CE(絶縁被覆付閉端接続子)
- LANケーブルの端末→RJ45コネクタ
- 同軸ケーブルの端末→同軸コネクタ
工具の選び方が不安な方はこちらも参考にしてください。
→ 電気工事士・DIY初心者におすすめの定番工具まとめ【経験者目線】
正しい工具を正しく使う。それが電工の基本だ⚡


コメント
お世話になります。
何ヶ所か間違いと思われる箇所がありましたので、ご報告させていただきます。
・丸端子の説明で、ビスを完全に外さなくても…となっておりますので修正いただければと思います。
・CE端子の説明で、直線で接続とありましたが、結線後の形状はリングスリーブに近いものとなっており、用途はボックスや機器内での結線、より線を伴う結線での使用となっております。
・突き合わせ端子につきましてですが、形状が円筒状のものとなっており、こちらが筆者様の説明の通りのものかと存じます。リングスリーブ同様に裸や絶縁被覆など、種類に合わせた圧着ペンチを使用します。
長々と申し訳ございませんが、一度ご確認いただけますと幸いです。
電気工事士のこういったまとめはあまり見かけませんので、応援しております。
コメントありがとうございます。ここまでしっかり読んでくださっている方が居たとは想像もしておらず、内容を深く確認せずに投稿していました。申し訳ございません。内容訂正致しました。これからも宜しくお願い致します。