【保存版】電線・ケーブルの種類と許容電流。VVFから幹線用CV 200sqまで徹底網羅

法令・安全・ルール

電気工事士にとって、扱う電線の太さを選定・確認することは最も重要な実務の一つです。 「どの太さのケーブルに、最大で何アンペア流せるのか」を知らなければ、安全な設計も施工も不可能です。

今回は、住宅用のVVFから、大規模施設の幹線に使われるCV/CVT 200sqまで、主要なケーブルの用途と許容電流を一挙に紹介します。

屋内配線の基本「VVF・IV電線」

コンセント、照明、スイッチなどの二次側配線に使用される、現場で最も触れる機会の多い電線です。

種類サイズ(直径)許容電流(目安)主な用途
VVF 1.6mm1.6mm18A一般的な照明、スイッチ回路。
VVF 2.0mm2.0mm23Aコンセント回路、エアコン、送り配線。
VVF 2.6mm2.6mm32AIHヒーター、大型空調などの専用回路。
IV 1.6mm1.6mm27A配管内での配線(絶縁体が1層のため放熱が良い)。
IV 2.0mm2.0mm35A盤内配線、接地(アース)線。

幹線・動力用の要「CV・CVTケーブル」

分電盤へのメイン供給や、大型モーターの電源に使われる非常にタフなケーブルです。サイズは断面積(sq:スケア)で呼びます。

※数値は、周囲温度40℃・空中条設(CVT/CV3心)の標準的な許容電流です。

サイズ(断面積)許容電流(目安)現場での主な使用例
5.5sq44A住宅の電灯幹線、小型動力機器。
8sq54A一般住宅のメイン幹線。
14sq77A店舗や集合住宅の幹線。
22sq100A100Aブレーカーの二次側、大規模照明回路。
38sq140A中規模ビルの幹線、大型エアコン。
60sq190A225Aクラスのブレーカー幹線。
100sq260A大規模施設の主幹線。
150sq335A工場、商業施設の受変電設備周辺。
200sq400A特大容量の幹線。取り回しに高度な技術が必要。

実務で忘れてはいけない「電流減少係数」

カタログや上記の表に載っている数値は「電線1本」が理想的な環境にある場合の数字です。実際の現場では以下の条件で流せる電流量を減らして(デレートして)考える必要があります。

  • 電線を束ねる場合: 3本以下なら0.7倍、5〜6本なら0.56倍など。
  • 配管に通す場合: 熱が逃げにくいため、露出配線よりも許容電流は低くなります。
  • 周囲温度が高い場合: 天井裏など40℃を超える場所では、さらに許容電流は低下します。

例えば、2.0mm(23A)のVVFを3本束ねるなら、実質16A程度までで抑えるのがプロの安全管理です。

幹線工事(100sq〜200sq)の注意点

太いケーブルを扱う際は、電気的な容量だけでなく、物理的な扱いも難しくなります。

  • 最小曲げ半径: 太いケーブルは無理に曲げると絶縁体が損傷します。外径の6倍以上の半径を確保してください。
  • 重量: 200sqともなると、1メートルあたりの重さが数キロに及びます。配線経路の支持金具の強度計算も重要です。
  • 端子圧着: 手動の工具では不可能です。必ず充電油圧式、または手動油圧式の圧着機を使用し、規定のダイスで確実に施工してください。

まとめ

  • VVF:家庭内配線の基本。1.6mm/2.0mmを使い分ける。
  • CV/CVT:幹線の要。22sqを超えると「100A以上の大電流」の世界。
  • 200sq:受変電設備に関わる巨大な容量。施工難易度も最大級。

電流は「熱」そのものです。電線の太さを選ぶことは、その建物の寿命と安全を選ぶことだと肝に銘じましょう。


次回のステップ:【材料・配管編】 ケーブルの種類を覚えたら、次はそれを通す「配管材(PF管・VE管)」の使い分けをマスターしましょう。屋外・屋内・コンクリート埋設など、環境に合わせた最適なパイプの選び方を解説します。

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